that の識別 6パターン
1.関係代名詞の that → that のうしろが不完全文
2.同格の that → 同格の that と相性の良い名詞
3.名詞節の that → S・O・C になる
4.so[such] と that → 因果関係/目的・手段の関係
5.now that → 因果関係
6.in that → 因果関係
文中で that を見つけたら、まずは関係代名詞か接続詞かを識別します。
関係代名詞は後ろが不完全文(名詞が欠けている文)となり、
接続詞は後ろが完全文(名詞が欠けていない)です。
関係代名詞は後ろから形容詞節をつくって先行詞を修飾します。
接続詞は名詞の説明をする同格の that と、文の S・O・C をつくる名詞節の that 「~ということ」です。
その他としては、特定の他の語と一緒になり接続語をつくります。
so と that が使われる場合、now that / in that が使われる場合を覚えておきましょう。
1.関係代名詞の that → that のうしろが不完全文
例
Who (that knows her) can believe the story?
彼女を知る人のうちだれが、その話を信じられるだろうか?
後ろが S の欠けた不完全文なので、that は関係代名詞です。
that knows her までの形容詞節をつくって、先行詞の Who を修飾します。
1つの節に S V は1つなので、that から始まった形容詞節は2個目の動詞の can believe の手前で終わります。
2.同格の that → 同格の that と相性の良い名詞
例
The fact <that he wrote his essay> is obvious.
彼が自分のエッセイを書いたという事実は、明らかだ。
that は接続詞で the fact の中身を説明する同格の that です。
the fact that ~ 「~という事実」です。
that から節が始まり、1つの節にSVは1つなので、2個目の動詞の is の手前で終わります。
同格の that と相性の良い名詞があるので、それらとセットで覚えましょう。
同格の that と相性の良い名詞
the fact that ~ 「~という事実」
the news that ~ 「~という知らせ」
the idea that ~ 「~という考え」
the belief that ~ 「~という信念」
同格の that と関係代名詞の that の違い再確認
1.うしろの文が名詞の欠けた不完全文 = 関係大s名詞の that
2.うしろの文が名詞の欠けていない完全文 = 接続詞で同格の that
3.名詞節の that → S・O・C になる
例
The trouble is <that she doesn't understand you at all>.
困ったことに、彼女はあなたを全く理解していない。
that は接続詞で名詞節「~ということ」をつくり、文の C 補語です。
この that は接続詞なので、後ろに S V をともない名詞節のカタマリをつくり、文の S・O・Cになります。
補語に名詞節の that
The 名詞 is that ~. 直 訳 意 訳
The fact is that ~. 事実は~。 実は~。
The trouble is that ~. 事実は~。 困ったことに~。
The problem is that ~. 事実は~。 困ったことに~。
The probability is that ~. 事実は~。 おそらく~。
4.so[such] と that → 因果関係/目的・手段の関係
例1
The rooms are so small that it is hard to wave my arm.
それらの部屋はとても狭いので、自分の腕を振り回すのは難しい。
so ~ that ... 「とても~なので…」ですが、so を見たら、うしろに that がくると考えることで、so ~ that ... を見抜けるようになります。
that の手前が原因で、うしろが結果の因果関係をつくります。
例2
This was such a hard test that we did not finish it.
これはとても難しいテストだったので、私たちは終えられなかった。
such ~ that ... 「とても~なので…」です。such を見たら、うしろに that がくると考えます。
that の手前が原因で、うしろが結果の因果関係をつくりっます。
so は副詞なので後ろに形容詞か副詞、such は形容詞なのでうしろに名詞が来ます。
例3
He left home early so that he might catch the first train.
彼は始発電車に間に合うように、家を早く出た。
so と that が一緒になって使われると、「~するように(~するために)」と副詞節をつくり、文の動詞を修飾します。
that 節のなかに助動詞が来ることがほとんどなので、so that S 助動詞の形で覚えます。
so that の節が「~するように(~するために)」という目的で、動詞が手段を表します。
この文でも「始発電車に間に合う」という目的のために、「家を早く出る」という手段をとっています。
so that の前にカンマがあると、また少し違う意味になります。
例4
He was late for the time, so that he missed the train.
彼はその時間に遅れた。その結果、電車を逃した。
so that の前にカンマがある場合は「~。その結果....」と前の文のもたらす結果を表します。
5.now that → 因果関係
例
Now that he has a child, he has to work harder.
いまや彼には子供がいるので、もっと一生懸命働かなければならない。
that は now と一緒になって、副詞節をつくります。
「いまや~なので」と、has to work を修飾します。
now that の節とうしろの文で、因果関係をつくります。
この文でも「彼には子供がいる」という原因で、「もっと一生懸命働かなければいならない」という結果を導きます。
6.in that → 因果関係
例
Men differ from animals in that they can think and speak.
人間は考えたり話したりできる点で、動物と違う。
that は in と一緒になって副詞節をつくります。
「~という点で」と、動詞の differ を修飾します。
因果関係を表すこともあり、この文も「人間は考えたり話したりできる」という原因で、「動物と違う」という結果を導くと考えることもできます。
まとめ
that の識別は6つありました。
それぞれを理解して、文章読解のコツを覚えましょう。
1.関係代名詞の that → that のうしろが不完全文
2.同格の → 同格の that と相性の良い名詞
3.名詞節の → S・O・C になる
4.so[such] と that → 因果関係/目的・手段の関係
5.now that → 因果関係
6.in that → 因果関係