it の識別は3パターン
1.形式主語 → that 節/不定詞の名詞的用法等で受ける
2.形式目的語 → 第5文型の目的語の it と熟語
3.訳さない it → it seems 型/時の it /天候の it /距離の it
1.形式主語 → that 節/不定詞の名詞的用法等で受ける
例1
It is important <that you understand her feelings>.
あなたが彼女の感情を理解することが、重要だ。
It は形式主語で、うしろの that 以下を指しています。
このときの that は、名詞節「~ということ」をつくる that です。
英語は「長いものはうしろに」という原則から、長い主語は it を形式的において、うしろの that 節にまわします。
例2
It is not wise <to pay little attntion to your own health>.
自分自身の健康にほとんど注意を払わないのは、賢明ではない。
It は形式主語で、うしろの to 以下を指しています。
この to は、不定詞の名詞的用法「~こと」です。
英語は「長いものはうしろに」という原則から、長い主語は it を形式的において、うしろの to 不定詞ににまわします。
例3
It is no use <crying over spilt milk>.
こぼれたミルクを嘆いても意味がない。(覆水盆に返らず)
It は形式主語で、うしろの crying(動名詞)以下を指します。
例4
It does not matter <who you are>.
あなたが誰かは重要ではない。
It は形式主語で、うしろの who 以下を指します。
形式主語の it で代用するもの まとめ
英語は「長いものはうしろに」という原則から、長い主語は it を形式的において、うしろのにまわします。
うしろで受けるのは、
1.that 節「~ということ」
2.不定詞の名詞的用法「~こと」
3.動名詞の名詞句「~こと」
4.疑問詞の名詞節「疑問詞+~か」
2.形式目的語 → 第5文型の目的語の it と熟語
例1
I make it a rule <to take a walk in the morning>.
私は朝、散歩することにしている。
it は to take 以下の名詞句を示す形式目的語です。
第5文型(SVOC)の目的語に使われることがほとんどです。
第5文型の目的語に不定詞は that 節を置けないので、it を置いてうしろで説明します。
make O C のO に it 、C に a rule 「習慣」で、「~を習慣にしている」=「~することにしている」です。
例2
You should not take it for granted <that I will help you>.
あなたは、私があなたを助けることを当然だと思うべきではない。
take it for granted that ~「~を当然だと思う」です。
it が形式目的語で、that 以下を指します。
もとは take A for B 「AをBと思う」です。
B にgranted「(世の中に)認められた」=「当然の」がはいるので「~を当然だと思う」です。
3.訳さない it → it seems 型/時の it /天候の it /距離の it
例
It seems <that he is not suitable for the task>.
彼はその仕事に適していないように思える。
It seems that ~「~のように思える」は断定を避けて表現を柔らかくするときに使います。
時の it なども、特に訳さずに、It is nine.「(今の時間は)9時だ」となります。
It appears that ~「~のように思える」で、It seems that ~ と同じ型です。
訳さない it の まとめ
it の種類 例文
1.it seems 型 It seems [appears] that ~.
2.時の it It is five o'clock.
3.天候の it It was fine yesterday.
4.距離の it It is three kilometers.
まとめ
it の識別は3パターンでした。
1.形式主語 → that 節/不定詞の名詞的用法等で受ける
2.形式目的語 → 第5文型の目的語の it と熟語
3.訳さない it → it seems 型/時の it /天候の it /距離の it