名詞句・名詞節の識別を行い、2語以上からなる名詞のカタマリが文章の中で S、V、Cのいずれになっているかを理解し、全体の文の構造を理解します。
名詞句の識別で英文が読める
句の中にはSVが入らないことを根拠に名詞句のカタマリを見つけます。
名詞句のパターンは3つあります。
1.動名詞 → S ・ O ・ C になる
2.不定詞の名詞的用法 → S ・ O ・ C になる
3.疑問詞+ to 不定詞 →すべてに should の意味
以下に詳しく見ていきましょう。
1.動名詞 → S ・ O ・ C になる
S の例
<Riding a bike> is different from <driving a car>.
自転車に乗ることは、車を運転することとは違う。
Riding, driving はいずれも動名詞で、動詞に -ing を付けて「~すること」となります。
重要なのは動名詞が他の単語を伴って名詞句を作ることです。
Ridingから名詞のカタマリが始まります。 句の中にはSVが入らないので、Ridingの名詞のカタマリは is の手前までと決定してい、「自転車に乗ること」という文の S になります。
drivingも a car を目的語にとって driving a car までの意味のカタマリを作ります。
「車を運転すること」という意味で、前置詞の目的語です。
O の例
He enjoys <taking care of small children>.
彼は、幼い子供の面倒を見て楽しむ。
動名詞の taking から名詞句のカタマリが始まります。
children で終わり、「幼い子供の面倒を見ること」という意味で、文の O です。
C の例
My hobby is <collecting stamps>.
私の趣味は、切手を集めることです。
collecting は動名詞で、目的語 stamps を取って名詞句を作ります。
「切手を集めること」という意味で、文の C です。
2.不定詞の名詞的用法 → S ・ O ・ C になる
例1
Americans like <to be different from others>.
アメリカ人は、他人と違うことを好む。
to be は不定詞の名詞的用法です。
to + 動詞の原形で「~すること」になります。
重要なのは、不定詞がほかの単語をともなって名詞句をつくることです。
この to be も different from others をともなって名詞句を作り、「他人と違うこと」という意味で、文の O になります。
例2
In Japan <to be different> is <to invite suspicion>.
日本では、違っていることは疑いを招くことである。
to be が不定詞の名詞的用法です。
to be different で1つの名詞句をつくり、「違っていること」という文の S になります。
次に、to invite も不定詞の名詞的用法です。 to invite suspicion で「疑いを招くこと」という名詞句をつくり、文の C です。
3.疑問詞+ to 不定詞 →すべてに should の意味
<What to read> is less important than <how to read it>.
何を読むべきはは、それをどのように読むべきかより重要ではない。
疑問詞+to 不定詞は、名詞句をつくります。 What to readが名詞句をつくり、「何を読むべきか」という意味で、文の S になります。
うしろの how to read it も疑問詞+to 不定詞で、「それをどのように読むべきか」という名詞句をつくります。
疑問符+to 不定詞 (すべてに should の意味)
what to do 何を~すべきか
how to do どのように~すべきか=~する方法
when to do いつ~すべきか
where to do どこで~すべきか
who to do だれを[に] ~すべきか
whether to do ~すべきかどうか
*whether は接続詞ですが whether to do の形はよく使うので、一緒に整理します。
全てに should 「~すべき」のニュアンスがあります。
The question is <when to meet him>.
問題は、いつ彼と会うべきかだ。
名詞節の識別で英文が読める
名詞節には4つのパターンがあります。
1.関係代名詞の what →「~こと(もの)」
2.名詞節の that →「~ということ」
3.疑問詞の名詞節 →「疑問詞+~か」
4.名詞節の whether / if →「~かどうか」
名詞節は2語以上からなる、S V のある名詞のカタマリで、文の S・O・C のいずれかになります。
1つの節に使える S Vは1つであることを根拠に意味のカタマリをつかみます。
名詞句との違いは S Vがあることです。
1.関係代名詞の what →「~こと(もの)」
例
No student could understand <what the teacher meant>.
どの生徒も、その先生が意図したことが理解できなかった。
what は名詞節をつくります。 what から名詞節のカタマリが始まり meant で終わります。
「その先生が意図したこと」という意味で、文の O です。
2.名詞節の that →「~ということ」
例
<What I don't understand> is <that he refused my offer>.
私がわからないことは、彼が私の申し出を断ったということだ。
what も that も名詞節をつくります。What から名詞節のカタマリが始まります。
1つの節には S V は1つを根拠に、What からの名詞節のカタマリは2個めの V である is の手前までと決定します。
「私がわからないこと」という意味で、文の S です。
次に that も「~ということ」と名詞節をつくります。
that から始まる名詞節のカタマリは最後の offer までで「彼が私の申し出を断ったということ」で、文の C です。
3.疑問詞の名詞節 →「疑問詞+~か」
例
I don't know <how he opened the window>.
私は、彼がどのようにその窓を開けたのかわからない。
how は疑問詞で「どのように~か」という名詞節をつくります。
how から名詞節のカタマリが始まり、the window で終わります。
「彼がどのようにその窓を開けたのか」という意味で、文の O です。
疑問詞の名詞節
how ~ →どのように~か
when ~ →いつ~か
where ~ →どこで~か
who ~ →だれが(を)~か
which ~ →どれが(を)~か / どちらが(を)~か
what ~ →なにが(を)~か
why ~ →なぜ~か
4.名詞節の whether / if →「~かどうか」
例
<Whether he wrote this poem or not> is a mystery.
彼がこの詩を書いたかどうかは謎だ。
whether は名詞節「~かどうか」をつくります。
Whether から名詞節が始まります。1つの節には S V は1つを根拠に、Whether からの名詞節のカタマリは2個めの動詞 is の手前までと決定します。
「彼がこの詩を書いたかどうか」という意味で、文の S です。
whether の名詞節と副詞節の区別
whether は名詞節をつくる以外に副詞節もつくります。
whether が文のS・O・C になっていたら名詞節「~どうか」で、
それ以外は副詞節「~だろうとそうでなかろうと」です。
「文の構造」はこの本を参考に作成しています。